新しい事業としては5年ほど前から、グローバルな動き、安全環境の動き、IT化の動きに対応する、事業をいくつか進めています。 1.会員企業の製品に関係した世界各国の法律や強制規格を調査して、会員企業で共有しようという法規制・規格事業があります。各国各地域に様々な法律や規格がありますので一社だけで調べることは困難です。それを、委員会の中で手分けをして情報を持ち寄りデータベース化して、会員企業が容易に検索アクセスできるようにしています。影響の大きな制度、たとえば中国のCCCだとか、欧州のEMCなどについて、有識者を呼んでセミナーを行うことにより、会員で情報を共有するといったことも行っています。 2.環境グリーン事業としては、特にEUのWEEE/RoHS規制という電気製品の廃棄と販売に関する規制の制度への対応が課題です。 センサや制御機器は多種類のものがありますので、たとえば水銀を用いないと測れない、というようなことが起こります。RoHS規制のカテゴリー9が測定器関係ですが、規制の猶予期間が終わります。RoHS規制というのは、ある時点から欧州市場で売ることができなくなる規制です。売る方も困りますが、ユーザーも困るのではないですかという観点から、EUの立法府の方に適切な規制のあり方について意見を述べることを継続的にやってきています。 中国においても中国版RoHSという形で、有害物質表示の義務、ある時点からの市場への販売規制が行われようとしています。このことに関しても、調査を行い現地に調査団を派遣して中国政府の人と対話してくるという活動を行い、それを会員企業に周知しています。 3.計測・制御に独特のシステムとして、計器の校正(キャリブレーション)があります。JCSS(計量法校正事業者認定制度)は、国さらには世界の標準からの誤差(正確には不確かさ)が一定範囲に収まることを保証するよう定期的に機器を校正するシステムです。JCSSは、原器を管理する(独)産業技術総合研究所、制度を運用する(独)製品評価技術基盤機構とそれらを使う我々工業会メンバーが協力し、意見交換してこの制度を運用し、ユーザーに普及を図っていかなくてはなりません。工業会にはこれに対応する委員会があります。 4.2003年からは、計測と制御の専門ポータルサイトの「MandCポータルサイト」を開設しました。このポータルサイトに入ると会員企業の製品を性能指標で検索ができ、検索された製品のさらに詳しいスペックを各メーカーのサイトに入って調べることができます。また、計測・制御の技術解説を掲載しています。 5.つい先だって、当工業会がISO提案していたものが、IS(国際規格)として発効・刊行されました。環境計測器のPLIB(PartsLIBrary)国際規格としての、ISO13584Part501です。これは、計測器の詳細な性能、カタログの電子的な表し方の規格で、製品をどう分類し、性能をどういう単位でどう表すかなどが明確に決められていますから、世界中の誰もがWeb上で情報を共有でき、世界のどこからでも検索によって各社各製品の比較ができることになります。この提案も6、7年越しでやっていたもので、今後はPLIB辞書登録のための組織の運用と辞書の検証システムを本格化し、電気計測器PLIB辞書の利用促進・普及のための活動を行っていきます。 6.機能安全調査研究、7.生産・制御システムのセキュリティ調査・研究についても、海外の動きや、国内の技術開発などを見ながら、調査を行い情報を共有するようにもっていきたいと思っています。 8.電気計測器分野の先端的基盤技術を調査し、ロードマップを作りました。また、経済産業省、文部科学省などに対し電気計測器技術開発の国家プロジェクトの提案活動も行っています。
いま述べてきた事業活動は、おおむね各委員会の活動として進められます。展示会事業であれば展示会委員会で計画を練り、世界の強制規格のあり方を調べるのなら法規制・規格委員会で行うなど、多くの事業は委員会の中で運営されています。 工業会の運営のあり方を考え年度計画策定の旗振りをするところとして、企画委員会が設けられています。一般委員会というのは関係する各社が希望して参加する形になっており、特別委員会は企業委員を指名して参加を要請しているものです。 |