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1960年代に発表されたFFTアルゴリズムにより、高速で時系列信号を周波数軸の信号に変換する演算処理が可能になった。そのころ、コンピュータ技術が急成長し、FFTアナライザが登場した。小野測器は、早い段階からFFTアナライザに着手し、1975年にはFFTアナライザの第1号機となる、マイコン内蔵の『CF-600』を開発した。 第1号機の『CF-600』はほとんど手作りで、「A/Dは8bitなので、分解能はあまりよくありませんでした」と小林氏は言う。しかし、この『CF-600』、輸入製品は1チャンネルなのに対し、2チャンネルと差別化を図っていたが、相関関数からスペクトラムを算出していたため、演算にかなりの時間がかかっていた。また、「重量があり、お客様のところへ持っていくのに汗が出るほどでした。しかも、開発部の担当者からは『軽そうに持て!!』と言われる始末でした」と小林氏は当時を振り返る。 FFTアナライザは音響、信号などを周波数解析するための装置であるが、その見た目からデジタルオシロスコープやスペクトラムアナライザと混同されることが多い。FFTアナライザの最大の特徴はフロントエンドで、フロントエンドにダイナミックレンジやチャンネル間位相確度などの精度が求められている。「音響や振動は、現象としてダイナミックレンジが広く、それをいかに高精度に取り込み、解析を行えるかに高度なノウハウを要します」と古川氏は言う。1973年には第1号機、その翌年にはオールインワンタイプをリリースするなど、FFTアナライザに関して同社には30余年の経験とノウハウがある。 |